2005.05.01号
あかぼこ山 34号


この間、お花見の話題をしていたかと思ったら、もう鯉のぼりの季節です。毎朝、たくさんの小中学生達が施設の前の道を通学してゆきますが、その中でもひときわ目立つのは「ピカピカの1年生」達。4月の始めには、ぎこちなさのかたまりが歩いているようでしたが、若葉が枝先でその身を精一杯にひろげるこの季節になると、その足取りも随分しっかりしてきたようです

1.             お手伝いさんを募集しています。

 施設の中は残念ながらいつでも人手不足です。お年寄りに「あれもやってあげたい、これもやらなければ!」と現場スタッフはいつも走り回っていますが、それと同じくらい「あれもやっていない、これも手がまわらない!」という悲鳴も走り回っています。するとどうしても作業には優先順位がつけられて、お食事やお風呂、排泄介護などが先になり、レクレーションは後、それもず〜っと後になってしまいます。現場で働くスタッフにはこの「やってあげられない!」が実はすごいストレスになります。例えば「車椅子で散歩に連れて行ってあげたい。」「お店に連れて行ってお食事をさせてあげたい。」「地域の行事なんかにも連れて行ってあげたい。」「ゆっくりお話しを聞いてあげたい。」「お年寄りから『以前とは色々と変わったから仕方ないけど。』なんていうため息を聞きたくない!」等々。「お年寄りが重度化して介護量増えて、そんなゆとりが無い。」といえばそれまでですが、せめてもう少し生活に潤いを…。そんなこんなでレクレーションのお手伝いをして頂ける方々を募集しています。皆様のお力添えを心よりお待ちしております。

@     「遠足」で車椅子を押してくださる方

(日時) 5月20日(金) 午前9:00〜午後3:00頃 (行き先)都立神代植物公園

  Aホーム喫茶」のお手伝い

(日時) 毎月第3日曜日  午前9:30〜午前11:00 (場所) カントリービラ青梅2階食堂

                     午後1:30〜午後 3:00     

B     レクレーションクラブ「ドライブ」で車椅子を押してくださる方

(日時) 毎月第3木曜日  午前9:30〜午前11:30 (行き先)施設近郊

C     お年よりの「茶飲み友達」

   (日時) いつでも結構です。午前10:00〜午前11:00・午後1:30〜4:00頃の間のお好きな時間。

D     その他、お年寄りの毎日の暮らしのどこかに、小さな陽だまりを作ってくださる方。

(但し、上記の状態ですので、「自分の好きでやっている。」といったスタイルでお願いできればと考えています。)

※@〜Dの内容のどこかに御参加いただける方がいらっしゃいましたら、当施設生活相談員(小嶋・比留間)までお問合せください。

2.             施設の風景

@     調布大祭がありました。


(担ぎ手の休憩中に一枚!)

毎年4月第2日曜日に地元八雲神社の春季例大祭があります。これは青梅市が成立する以前の旧調布村地域の祭礼で、長渕、千ヶ瀬町、河辺町、駒木町の山車や神輿が繰り出し、賑やかに行なわれます。当施設のある地区は以前「上長渕」と「下長渕」に分かれていた下長渕にあたります。今年は4月10日(日)に行なわれ、当日は下長渕神輿会や下長渕囃連のご好意で、祭りの熱気いっぱいの神輿に施設玄関前まで巡行して頂いたり、施設前の国道を山車のお囃子が通り過ぎたかと思えば、出前でお囃子を施設内で演じて頂いたりと、なんとも贅沢な一日となりました。なお、この祭礼の様子は以下のホームページで御覧いただけます。



・「調布大祭」 http://www004.upp.so-net.ne.jp/mikoshi/newpage7.htm

・「祭りしもなが!」 http://www005.upp.so-net.ne.jp/omatsuri/                     

A     お花見


(さくらの花が見えますか?)

今年は全国的に桜が遅く、当初4月4日に予定されていたお花見も、やむなく16日に変更となりました。ところが4月に入り急速に気温が上昇、あっという間に満開、そしてすでに葉桜…。行事当日を申し訳ないような気分を迎えたところに「奥多摩湖畔の桜が見頃になった。」との情報、急遽行き先は若草公園から奥多摩湖に変更となりました。施設から奥多摩湖までの道筋には、桜のほかに山吹、ムラサキつつじ、花だいこんなどの春の花々が、「桜だけって訳にゃあいくめえ!」と車窓を楽しませてくれました。残念ながら奥多摩湖の天気は「花曇り」で湖畔を彩る桜の色もいまひとつパッとはしていませんでした。でも、西駐車場を車椅子で南向きに50mほど歩いてクルッと反転。すると目の前には山肌一面の桜!「わあ、きれい!」と思わず感嘆の声が皆さんの口元から漏れていました。

3.             介護保険改正のワンポイント

平成18年4月から改正になる介護保険ですが、改正部分についてはやはりわかりづらい点が多いようです。これから数回にわたって、ポイントを1つづつ取り上げてご紹介してゆきたいと思います。

(「要支援2」って何?)

今回の介護保険改正の一番のポイントは介護予防制度の創設にあることは前回記載させて頂きました。一言で言えば、従来の認定で要支援および要介護1の認定を受けた方々の多くは、介護保険給付の対象から介護予防制度の給付対象へと移行し、従来とは異なった、基本的にはリハビリ中心のサービス提供を受けることになるというものです。つまり要介護認定で「要支援」の認定を受けた方はそのまま「要支援1」に移行し、「要介護度1」の方々のうち以下(※)に該当する方はそのまま要介護度1へ、該当しない方は「要支援2」へ移行することとなります。推定では要介護度1の方の7〜8割の方が要支援2となると言われています。

  (※)

1) 疾病や外傷等により、心身の状態が安定していない状態。

@     脳卒中や心疾患、外傷の急性増悪期にあり、医療サービスを優先させるべき状態。

A     悪性腫瘍や神経難病等により、急速に状態の不可逆的悪化が見込まれる状態。

2) 認知症や思考、感情等の障害により、十分な説明を行なっても尚、新予防給付の利用にかかる適切な理解が困難である状態。

@「認知症老人の日常生活自立度判定基準」(※1)が概ねU以上であって、一定の介護が必要な程度の認知症である方。

Aその他の精神神経疾患の状態の程度や病態により、新予防給付の利用にかかる適切な理解が困難であると認められる状態。

3) その他、心身の状態は安定しているが、新予防給付の利用が困難な身体状況にある。

→基本的想定は1)・2)であるため、3)の状態像は現段階では示されていません。

  つまり、疾患や外傷が急性期にあり、医療機関の利用を優先させる状態にある方か、一定以上の痴呆(認知症)状態にある方以外 は新予防給付の対象者ということになります。

  (※1)「認知症老人の日常生活自立度判定基準」(平成5年10月26日厚生省老人保健福祉局長通知)
認知症(痴呆症)の方の日常生活に関する自立の程度を指し示す基準。ランクI(軽度)からランクW(最重度)にランクM(医療管理対象)を加えた形で構成されています。例えばランクI:「日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。」といったモデル像で表現されています。
 

4.             施設からのお知らせ

1)在宅介護教室

(日時) 5月14日(日) 午後1:30〜3:00  (会場)カントリービラ青梅2階食堂

(内容) 「『介護予防』って、何?」

※当日は午後1時10分に東青梅駅南口に送迎車が出ますのでご利用ください。

※今年度の開催予定

(開催日) 第2回:8月28日(日) 第3回:11月13日(日) 第4回:2月12日(日)

いずれも13:30〜15:00です。

  2)衣替えのお願い

     季節はこれから初夏へと向けて、日々日差しが強くなり、気温も連休明け頃からより一層上がってまいります。施設にお住まいの皆様の衣類も、これにあわせてそろそろ替えてゆきたい時期となってきています。お客様ご家族の皆様には衣類の衣替えの方をお願い致します。なおご都合が難しい場合は、宅配便等での対応でも結構です。またご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ頂けます様、宜しくお願い申し上げます。